禁パチを始めても、最初の数日は大きな変化を感じないかもしれません。
借金が急になくなるわけでも、体重が一晩で落ちるわけでもない。空いた時間を持て余して、むしろパチンコへ行きたくなる日もあります。
でも、30日間だけ数字を残してみると、打たなかった一日が何を守ったのか見えるようになります。
- 使わずに済んだお金
- パチンコ以外に使えた時間
- 寝た時刻と睡眠時間
- 食事や体重などの体調
- 今の生活に対する満足度
この記事では、以前の僕の生活を例にしながら、禁パチ30日間の記録方法をまとめます。
目標は「完璧な30日」ではありません。打たなかった日に、お金・時間・睡眠がどれだけ残ったかを知ることです。
以前の僕は、睡眠を削ってパチンコへ行っていた
以前の僕は、朝6時に起きて、19時まで仕事をしていました。
普通なら、そのまま家へ帰って、ご飯を食べて、風呂に入って、少し休みたい時間です。
でも、僕は仕事が終わるとパチンコへ行っていました。
| 時刻 | 以前の生活 |
|---|---|
| 6:00 | 起床 |
| 〜19:00 | 仕事 |
| 19:00以降 | そのままパチンコ店へ |
| 0:00ごろ | 帰宅して食事と風呂 |
| 2:00 | 就寝 |
| 翌朝6:00 | 睡眠は約4時間 |
仕事だけでも長い一日です。そこへパチンコを足し、帰宅は日付が変わるころ。そこから食事と風呂を済ませて、寝るのは2時でした。
削っていたのは、自由時間ではなく睡眠と健康でした。
深夜に食事をして、睡眠は4時間。疲れているから身体を動かす気にもなれない。この生活を続けて、僕は太りました。
当時は「仕事が忙しいから疲れている」と思っていました。でも、仕事が終わった後の過ごし方を見れば、自分でさらに身体を追い込んでいたことが分かります。
4時間睡眠は「少し眠い」で済む話ではなかった
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は個人差を踏まえながらも、少なくとも6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保するよう勧めています。適正な睡眠時間は、おおよそ6〜8時間とされています。
同ガイドでは、日本人男性労働者約4万人を7年間追跡した研究も紹介されています。睡眠が一日5時間未満だった人は、5時間以上の人と比べて、肥満になるリスクが1.13倍、メタボリックシンドロームの発症リスクが1.08倍に上昇していました。
これは「4時間睡眠なら必ず太る」という意味ではありません。体重には食事、運動、体質なども関係します。
ただ、僕のように睡眠を削り、深夜に食事をし、長時間座って過ごす生活は、健康を立て直しやすい生活ではありませんでした。
厚生労働省も、依存が進むと睡眠や食事をおろそかにし、家族との時間よりギャンブルなどを優先して、身体や心に悪影響が及ぶと説明しています。
禁パチ30日で記録する5つの数字
30日間で確認するのは、勝ち負けではなく生活全体です。
1.使わずに済んだお金
「行っていたら勝っていたかもしれない」は計算しません。
打たなかった日に、いつも持っていく金額の一部を別口座や貯金用の場所へ移します。実際に残した金額だけを記録します。
特に給料日は、記録する前に生活費や返済金まで使ってしまいやすい日です。入金されたお金を先に分ける方法は、次の記事で具体的にまとめています。
たとえば、週3回行っていた人なら、30日間で打たずに済む日は約13回です。
| 1回に残す金額 | 13回打たなかった場合 |
|---|---|
| 5,000円 | 65,000円 |
| 10,000円 | 130,000円 |
| 20,000円 | 260,000円 |
これは平均的な負け額ではなく、自分で決めた金額を13回残した場合の単純計算です。
2.戻ってきた時間
僕の以前の生活では、仕事が終わる19時から帰宅する0時ごろまで、約5時間がパチンコと移動に使われていました。
| 以前の頻度 | 30日間で打たない回数の目安 | 1回5時間なら戻る時間 |
|---|---|---|
| 週1回 | 約4回 | 約20時間 |
| 週3回 | 約13回 | 約65時間 |
| 週5回 | 約21回 | 約105時間 |
週3回でも65時間です。8時間の休日に換算すると、約8日分になります。
この時間を全部有意義に使う必要はありません。早く寝る、夕食をゆっくり食べる、漫画を読む、家族と話す。何もしないで休む時間も、パチンコから取り戻した時間です。
3.睡眠時間と寝起きの感覚
記録するのは「布団に入った時間」だけではありません。
- 寝た時刻
- 起きた時刻
- 睡眠時間
- 起きた時の疲れを0〜10点で評価
以前の僕は2時就寝、6時起床で約4時間でした。仮に0時に眠れれば、睡眠を6時間確保できる可能性があります。
一日2時間の差は、30日で60時間です。ただし、禁パチしただけで自動的に眠れるわけではないため、これは増やせる「睡眠の機会」として考えます。
4.食事・体重・身体活動
毎日の体重だけで一喜一憂する必要はありません。次の項目を一緒に残します。
- 夕食を食べた時刻
- 深夜の間食や食べ過ぎがあったか
- 体重は週1回、同じ条件で測る
- 歩いた時間や歩数
厚生労働省の情報サイトでも、何をいつ食べ、どう感じたかを記録すると、食生活の課題を可視化しやすいと案内しています。
また、成人には今より少しでも多く身体を動かし、座りっぱなしを長くしすぎないことが推奨されています。空いた時間の一部を散歩に変えるだけでも、以前より身体を動かす機会になります。
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版
5.生活満足度
一日の終わりに、今の生活への満足度を0〜10点で記録します。
- 0点:まったく満足していない
- 5点:どちらともいえない
- 10点:とても満足している
勝った直後の興奮ではなく、その日の寝る前に「今日をもう一度過ごしたいか」で考えると付けやすくなります。
ギャンブル生活と生活満足度の公的データは、次の記事で詳しく比較しています。
ギャンブルをする生活・しない生活の違い|同じ1日でも人生の進み方が変わる
スマホのメモに残す30日記録テンプレート
毎日長い日記を書く必要はありません。次の形なら、一日1分ほどで記録できます。
禁パチ○日目
打たなかった:○/打った:○
残せたお金: 円
戻った時間: 時間
就寝: 時 分/起床: 時 分
睡眠: 時間 分
夕食: 時 分
寝起きの疲れ:0〜10点
生活満足度:0〜10点
今日できたこと:
打ってしまった日も消さずに記録します。使った金額、時間、寝た時刻をそのまま書きます。
記録は自分を責める材料ではなく、次の一日を変える材料です。
30日間は4つの区切りで考える
1〜3日目|まず行かない仕組みを作る
- 仕事帰りに店の前を通らない
- パチンコ関連のアプリや通知を消す
- 現金を多く持ち歩かない
- 帰宅後すぐに食べられる物を用意する
気合いだけで30日を考えると長すぎます。まずは今日、仕事が終わった後に家へ向かうことだけを決めます。
4〜7日目|空いた夜を埋める
パチンコへ行かなければ、今までなかった数時間が急に空きます。
ここで「暇だから少しだけ」と戻らないように、夕食、風呂、動画、漫画、散歩、睡眠の順番を決めておきます。
8〜14日目|残ったお金と睡眠を見る
一週間を超えたら、打ちたい気持ちだけではなく、通帳や睡眠記録も見ます。
以前ならなくなっていたお金が残っている。2時より前に寝られた日がある。朝の疲れが少し違う。
小さくても、数字に出た変化を確認します。
15〜30日目|自分に合う生活へ組み直す
禁パチは、ホールへ行かないだけでは続きにくいです。
戻ってきた時間を、睡眠、食事、家族、趣味、運動、仕事の準備などに振り分けます。全部を一度に改善する必要はありません。
僕なら、まず睡眠を優先します。朝6時に起きる生活で2時に寝るのは、身体が休める予定になっていなかったからです。
30日後に比較する表
| 項目 | 禁パチ前 | 30日後 |
|---|---|---|
| 一か月のギャンブル支出 | 円 | 円 |
| 月末に残ったお金 | 円 | 円 |
| 平均睡眠時間 | 時間 分 | 時間 分 |
| 夕食の平均時刻 | 時 分 | 時 分 |
| 体重 | kg | kg |
| 寝起きの疲れ | /10点 | /10点 |
| 生活満足度 | /10点 | /10点 |
30日後に体重が減っていなくても、失敗とは限りません。
睡眠が増えた。深夜の食事が減った。お金が残った。家族と話せた。仕事後に自分で予定を決められた。
どれか一つでも変わっていれば、禁パチによって生活を立て直す余地が生まれています。
途中で打ってしまっても、記録をやめない
30日の途中で打ってしまうこともあります。
そこで「もう失敗したから全部同じ」と考えて連日打つ方が危険です。
- 使った金額を書く
- 使った時間を書く
- 寝た時刻を書く
- 次の日をまた打たない日に戻す
一度打った事実は消せません。でも、翌日の時間と給料まで渡す必要はありません。
自分だけでは止められず、生活費や借金に手をつける状態なら、30日記録だけで解決しようとせず、相談機関や医療機関も使ってください。
よくある疑問
30日やめれば、ギャンブル依存は治る?
30日という期間だけで、依存が治ったとは判断できません。
この記事の30日記録は、生活への影響を見えるようにし、次の30日へつなげるためのものです。コントロールできない状態が続く場合は、専門機関へ相談してください。
禁パチ30日で痩せる?
必ず痩せるとはいえません。体重は食事、活動量、体質などにも左右されます。
ただ、睡眠時間、夕食の時刻、間食、歩数を一緒に記録すれば、太りやすい生活習慣に気づくきっかけになります。
生活満足度は毎日変わるけど意味がある?
一日だけの点数より、一週間ごとの平均や流れを見ます。
仕事が大変な週や体調が悪い日は点数も下がります。ギャンブル以外の事情も一緒に短く残しておくと、変化を判断しやすくなります。
まとめ|打たなかった30日は、生活を取り戻した記録になる
以前の僕は、朝6時に起きて19時まで働き、その後にパチンコへ行っていました。
日付が変わるころに帰り、食事と風呂を済ませ、2時に寝る。睡眠は4時間でした。
それでも当時は、パチンコへ行くことを一日の予定から外せませんでした。
禁パチ30日で確認したいのは、我慢できた日数だけではありません。
- いくら残ったか
- 何時間戻ったか
- 何時間眠れたか
- 食事や体調がどう変わったか
- 生活満足度がどう動いたか
打たなかった日は、何も起きなかった一日ではありません。
お金を残し、眠る時間を作り、自分の身体と明日の生活を守った一日です。
まずは今日一日だけ記録してください。30日後、その積み重ねが数字として残ります。


