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ギャンブルをする生活・しない生活の違い|同じ1日でも人生の進み方が変わる

ギャンブルをする人と、しない人。

同じ会社で働いて、同じくらいの給料をもらい、同じ24時間を生きていても、毎日のサイクルはかなり違います。

僕は以前、その差は「パチンコやスロットで負けた金額」だけだと思っていました。

でも、本当に大きかったのはお金だけではありません。

仕事中に台のことを考える時間。店へ向かう時間。勝った後の興奮。負けた後の後悔。そして「次で取り返す」と考えている時間。

ギャンブルは、打っている数時間だけでなく、その前後まで一日の中心に入り込んできます。

この記事では、パチンコやスロットを日常的にする生活と、ギャンブルをしない生活で、時間・お金・感情・休日・一年後の選択肢がどう変わるのかを比較します。

最初に:ギャンブルをする人が全員依存症という話ではありません。また、ギャンブルをしない人が全員充実した生活を送っているわけでもありません。ここでは「人の優劣」ではなく、日常的な習慣が生活に与える違いを比べます。

先に結論|違うのはお金より「毎日の優先順位」

比べるもの ギャンブルが中心の生活 ギャンブルをしない生活
仕事後 店、台、データ、閉店時間から逆算する 食事、休息、趣味、家事などから選べる
休日 抽選、開店、イベント日が予定の軸になりやすい 自分や家族の予定を先に置きやすい
お金 その日の結果で使える金額と気分が変わる 予算を決め、翌月へ残しやすい
頭の中 勝ち負け、期待値、取り返すことが残りやすい 別の問題や楽しみに意識を向けられる
積み上がるもの 収支と記憶は残るが、負けを追うと生活が巻き戻る 睡眠、貯金、趣味、勉強、人間関係に時間を回せる

一番の違いは、自由時間の行き先です。

ギャンブルをしない生活にも、退屈な日や無駄にスマホを見る日はあります。それでも、店の開店時間や台の状況に一日を合わせる必要はありません。

予定を自分で決められる。この差が毎日少しずつ積み重なります。

厚生労働省が2024年に公表した令和5年度の実態調査では、ギャンブル等依存が疑われる人が過去一年で最もお金を使ったギャンブルとして、パチンコ・パチスロが7割近くを占めました。

これはパチンコやパチスロを打つ人の7割が依存症という意味ではありません。生活に支障が出ている人の中で、パチンコ・パチスロが大きな位置を占めているという調査結果です。

厚生労働省「令和5年度 ギャンブル障害及びギャンブル関連問題実態調査」

平日の一日を比較すると、生活の中心が見える

会社員が仕事帰りにパチンコやスロットを打つケースで比べてみます。

時間 打つ日のサイクル 打たない日のサイクル
前日の負けや新台、店の情報を確認する その日の仕事や帰宅後の予定を考える
仕事中 終業後にどの店へ行くか、何を打つかが頭をよぎる 仕事後の予定は複数の選択肢から決められる
18時〜22時 ホールへ移動して実戦。食事が遅くなることもある 夕食、入浴、家事、運動、漫画やアニメ、家族との時間
帰宅後 勝てば高揚し、負ければ収支や翌日の資金を考える 明日の準備をして、睡眠時間を確保しやすい

もちろん毎日がこの通りになるわけではありません。

ただ、僕が打っていた頃は、仕事が終わった後の予定を決めているつもりで、実際にはパチンコ店の営業時間に決められていました。

勝った日も、そこで終わりではありません。「明日も勝てるかもしれない」と考える。

負けた日はもっと終われません。「次に取り返すには何を打つか」と考える。

勝っても負けても、次のギャンブルにつながる生活でした。

消えるのは実戦時間だけではない

パチンコ店に3時間いたなら、失った時間は3時間だけだと思いがちです。

実際には、次の時間もギャンブルに使っています。

体は職場にいても、頭の一部が台に残っていることがあります。

厚生労働省も、依存が進むと生活の優先順位が変わり、睡眠や食事、家族との時間よりもギャンブルなどを優先し、さらに進むと仕事を休んだり借金をしたりする場合があると説明しています。

厚生労働省「依存症についてもっと知りたい方へ」

週3回でも、一年にすると差は大きい

ここからは実際の平均ではなく、違いをイメージするための仮定です。

仮に、1回3時間のパチンコ・スロットを週3回続けたとします。

週3回でも、一年間では約58日分の自由時間です。

さらに、仮に一回あたりの最終収支が平均5,000円のマイナスなら、年間では78万円になります。

これは「パチンコを打つ人は必ず年間78万円負ける」という意味ではありません。回数、時間、収支は人によって違います。

ただ、自分の回数と平均収支を当てはめると、月単位では見えにくかったものが見えてきます。

自分の場合を計算する式

一週間の実戦時間 × 52週 = 一年間に使う時間

一回の平均収支 × 一週間の回数 × 52週 = 一年間の収支目安

ギャンブルをしない人が、この468時間をすべて勉強や副業に使うわけではありません。

寝てもいい。漫画を読んでもいい。何もしない日があってもいい。

それでも、少なくとも翌月の生活費を賭けながら過ごす時間ではなくなります。

公的調査で見る、お金の使い方の差

厚生労働省の補助を受けて久里浜医療センターが実施した令和5年度の全国調査では、過去一年にギャンブルをした人が一か月に使った金額の中央値は9,000円でした。

一方、同じ調査で「ギャンブル等依存が疑われる」とされたPGSI8点以上の人は、月額中央値が6万円でした。

対象 一か月にギャンブルへ使った金額の中央値
過去一年にギャンブルをした人 9,000円
ギャンブル等依存が疑われる人 6万円

これは負け額ではなく「使った金額」の比較です。また、中央値なので全員がこの金額を使うという意味でもありません。

それでも、日常的にギャンブルが中心になるほど、毎月動く金額が大きくなりやすいことは見えてきます。

令和5年度「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」報告書概要

「平均貯金額」は分からないが、貯金をギャンブルに使った割合は分かる

現時点で確認できた最新の国内公的調査には、ギャンブルをする人としない人の「現在の貯金残高」を同じ条件で比較した数字はありませんでした。

年齢、収入、家族構成が違う人の貯金額をそのまま比べても、ギャンブルだけが原因とは言えません。ここは無理に数字を作らない方が正確です。

ただし、相談機関を利用した人のうち、ギャンブルの問題があり、過去一年にもギャンブルをした人を対象にした調査では、資金の用意に次の方法が使われていました。

さらに、この対象者のうち89.8%にギャンブル関連の借金経験があり、借金額の中央値は400万円でした。

注意:これは一般的にギャンブルを楽しむ人全体の数字ではありません。すでに問題を抱え、相談機関を利用した人の調査です。「パチンコを打つ人の約9割が借金をする」という意味ではありません。

令和5年度「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」報告書本体

家族や恋人が「いる・いない」だけでは比べられない

「ギャンブルをする人は恋人がいない」「結婚しにくい」と言い切れる国内の信頼できる比較データは、今回確認した範囲では見つかりませんでした。

結婚や交際の有無は、年齢、収入、出会い、本人の希望など多くの要因で変わります。ギャンブルだけを原因にするのは無理があります。

また、配偶者や恋人がいるから問題が小さいとも限りません。

WHOは、ギャンブルによる害として経済的ストレスだけでなく、人間関係の破綻や家族への影響も挙げています。高リスクのギャンブルをする一人につき、平均で周囲の六人が影響を受けるという推計も紹介しています。

WHO「Gambling」

見るべきなのは家族や恋人の有無より、その人たちと過ごす時間や信頼をギャンブルが削っていないかです。

子どもと過ごせる時間に置き換えると、9時間はかなり大きい

総務省統計局の令和3年社会生活基本調査では、6歳未満の子どもを持つ夫が子どもと一緒にいた時間は、2021年平均で次の通りでした。

曜日 子どもと一緒にいた時間
平日 2時間59分
土曜日 8時間8分
日曜日 9時間12分
週全体の一日平均 4時間36分

総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」

この数字は父親の一例です。母親、ひとり親、勤務形態、子どもの年齢などによって時間は大きく変わります。

ここへ、先ほどの「1回3時間、週3回」のギャンブルを重ねてみます。

もちろん、ギャンブルの9時間がすべて子どもと過ごせた時間に重なるとは限りません。子どもが寝ている時間や、もともと仕事をしている時間なら、失われる親子時間は変わります。

それでも、仕事帰りや休日など、本来一緒にいられる時間と重なっているなら、週3回の実戦だけでかなり大きな割合になります。

子どもが6歳になるまで続けた場合

週9時間を6年間続けると、合計は約2,808時間です。

これは「必ず117日分の親子時間を失う」という統計ではなく、6年間にギャンブルへ使う時間の試算です。

ただ、その時間の多くが子どもの起きている時間と重なれば、一緒に食事をする、風呂に入る、話を聞く、遊ぶといった時間へは戻せません。

高校卒業まで18年間続けた場合

同じ週9時間を18年間続けると、約8,424時間です。

24時間換算で351日。ほぼ一年分です。

毎日1時間でも、18年間なら約6,575時間、24時間換算で約274日になります。

子どもと過ごせる時間のすべてを正確に「人生で何時間」と表す公的統計はありません。子どもの年齢や家庭によって違うからです。

それでも、一日1時間や週9時間は、その日だけを見ると短くても、18年では数百日分になります。

台は来週もあります。でも、今の年齢の子どもは来年にはいません。

人生の満足感にも差は出る?

お金や時間だけでなく、「毎日をどのくらい満足して生きているか」も比べたいところです。

内閣府の2025年調査では、日本の生活満足度は0〜10点で平均5.79でした。ただし、この調査にはギャンブルをする人・しない人の比較はありません。

内閣府「満足度・生活の質に関する調査報告書2025」概要

一方、イングランドの公的な健康調査では、生活満足度や心の健康が低い層ほど、問題ギャンブルに該当する人の割合が高いという関連が確認されています。

比較項目 低い・不安定な層 高い・安定した層
生活満足度 0〜4点:問題ギャンブル1.7% 9〜10点:問題ギャンブル0.2%
心のウェルビーイング 最も低い層:1.6% 最も高い層:0.3%
精神的不調の可能性 可能性あり:1.4% 兆候なし:0.3%
仕事 失業中:2.1% 就業中:0.7%

Public Health England「Gambling-related harms evidence review」

この表は因果関係を証明するものではありません。ギャンブルの問題によって満足度が下がる場合も、つらさや孤独からギャンブルへ向かう場合も考えられます。また、英国の調査なので、そのまま日本人の割合とはいえません。

ここで大事なのは、ギャンブルを一度でもする人が不幸という話ではないことです。同じ調査でも、一般的なギャンブル参加そのものには、生活満足度との明確な傾向はありませんでした。

差が見えやすいのは、負けを追う、生活費を使う、眠れない、家族に隠す、仕事より優先するといった問題が出てからです。

他人の平均より「打っていた30日」と「打たない30日」を比べる

自分の人生への影響は、次の5項目を週に一度記録すると見えやすくなります。

禁パチ前の30日と、打たなかった30日を比べれば、「勝った日があったか」ではなく、生活全体が前へ進んだかを自分の数字で確認できます。

休日の主導権が、自分からホールへ移っていく

日常的に打っていると、休日の予定は「何をしたいか」より先に、ギャンブルの条件で決まりやすくなります。

本当は部屋を片づけたかった。家族と出かける予定を入れられた。疲れているから寝た方がよかった。

それでも「今日は出るかもしれない」が優先されます。

ギャンブルをしない生活では、必ず充実した休日になるわけではありません。ただ、少なくとも開店時間に合わせて起きる必要はなく、負けを取り返すために予定を空ける必要もありません。

休日を自分で決められることは、それだけでかなり大きな回復です。

僕の人生は「取り返す」で止まっていた

僕はパチンコやスロット、FXで、借金が1100万円まで膨らみました。

いろいろなところで借金をしました。

借金をおまとめローンで一本化する。少し楽になった気がする。その後、空いた枠や別のところからまた借りる。そして、もう一度まとめる。

その繰り返しで、最後は債務整理まで行きました。

当時は前へ進むためにお金を借りているつもりでした。

でも実際には、過去の負けを埋めるために、未来の給料を先に使っていただけです。

給料日が来ても、生活が前へ進まない。返済とギャンブルで、また次の給料日を待つ。

周りの人が旅行、貯金、結婚、仕事、趣味など、それぞれの方向へ少しずつ進んでいる時、僕はずっと「取り返したら始める」と考えていました。

でも、もう取り返すことは諦めよう。

過去の負けを台から回収するのではなく、今日の時間と次の給料を残す。その方が、人生は確実に前へ進みます。

おまとめローンと再借入を繰り返した経緯は、こちらの記事にまとめています。

おまとめローンで借金を一本化しても、また借りてしまった体験談

一年後の差は、大勝ちではなく小さな積み重ね

ギャンブルをしない生活へ変えたからといって、翌日から別人になるわけではありません。

最初の数日は暇です。財布にお金があっても、使い道が分かりません。負けた悔しさも残っています。

それでも、打たない日が続くと小さな変化が積み上がります。

期間 起こり得る変化
一週間 仕事帰りと休日に空白ができる。まず暇と打ちたい気持ちに向き合う
一か月 給料の減り方が変わり、実戦に使っていた時間の大きさに気づく
三か月 別の休日パターンができ、返済や貯金の数字を確認しやすくなる
一年 残った時間とお金を何に使ったかが、目に見える差になってくる

一日では、人生が変わった実感はほとんどありません。

でも、人生は一日で変えるものではなく、一日の使い方を何度も繰り返して変わっていくものだと思います。

大事なのは、やめた後の時間とお金に行き先を作ること

パチンコやスロットをやめても、空いた時間をずっとスマホで過ごし、残ったお金を別の衝動買いに使えば、「人生が進んだ」という感覚は持ちにくいです。

だから、最初から立派な目標を作る必要はありませんが、空いた時間とお金の行き先だけは決めておいた方がいいです。

時間の行き先

禁パチ中に観る作品を探している人は、こちらにまとめています。

禁パチ中にハマれる漫画・アニメまとめ

お金の行き先

「余ったら残す」では、打ちたい日に使ってしまいます。

先に残して、残った金額で暮らす方が仕組みとして強いです。

やめられないのは、意志が弱いからとは限らない

ギャンブルのせいで生活に支障が出ているのに、やめたいと思ってもやめられない場合、根性だけの問題にしないでください。

消費者庁は、ギャンブル等依存症を「のめり込んでコントロールができなくなる精神疾患の一つ」と説明し、多重債務、貧困、家庭問題などにつながる場合があるとしています。一方で、適切な治療と支援によって回復は十分可能とも案内しています。

消費者庁「ギャンブル等依存症でお困りの皆様へ」

WHOも、ギャンブルによる害として、経済的ストレス、関係の破綻、心の病気などを挙げています。勝ち負けだけの問題ではありません。

WHO「Gambling」

次のような状態があるなら、一人で立て直そうとせず、相談先を使ってください。

依存症の相談先や医療機関は、依存症対策全国センターで地域別に探せます。借金については、金融庁が全国の多重債務相談窓口を案内しています。

よくある疑問

たまに遊ぶ人も、ギャンブルをやめるべき?

この記事は、すべてのギャンブル参加を依存症と決めつけるものではありません。

ただし、使う金額や時間を決めても守れない、生活費へ手をつける、負けを追う、隠すといった状態があるなら、「たまの遊び」という言葉だけで判断しない方がいいです。

パチンコをやめると暇にならない?

最初はかなり暇になります。僕も、何をしていいか分からない時間がありました。

その暇は、人生に何もなかった証拠ではありません。これまでパチンコが占領していた時間が戻ってきた証拠です。

パチンコに行かないと暇な人へ|空いた時間の使い方

一度また打ってしまったら終わり?

終わりではありません。「もう全部無駄だ」と考えて連続で打つ方が危険です。

使った金額と時間を確認し、次の一日をまた打たない日に戻します。繰り返してしまう場合は、自分だけで抱えず専門機関や自助グループにつながることも大切です。

まとめ|人生を進めるのは、大勝ちではなく打たなかった一日

ギャンブルをする生活と、しない生活の違いは、負け額だけではありません。

ギャンブルをやめただけで、人生が自動的に良くなるわけではありません。

でも、打ち続けている間は使えなかった時間とお金を、自分で選べるようになります。

今日打たなかった数時間は、何も起きなかった空白ではありません。自分の人生へ戻ってきた時間です。

最初の一日をどう作るか迷っている人は、次の記事から始めてください。

パチンコをやめたい時に最初にやること

パチンコをやめたい人へ|禁パチの始め方と最初に読む記事まとめ

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